大人になるには早すぎる
第一回 毎日美食を楽しむための魔法を教えます
文:郷右近丸彦 | 2010.06.15
LOHASでの記念すべき第一回原稿です。
面白いこと、人を驚かすのが好きな人間なので、回を重ねるごとに笑える内容を披露していきたいと思ってます。でもまぁ、第一回目くらいは、まともな話をしておきましょう。
まずは自己紹介しますね。「日本一のプランナー」を名乗るふとどき者、常に面白いことはないかなぁとアンテナを張り巡らせている男。それがボクです。
どんなことをしてきたかというと、平成9年9月9日にJR東日本で銀河鉄道999を走らせ999円の記念キップを発行させたり、某遊園地で「ラブラブ観覧車」という期間限定イベントで連日長蛇の列をつくったり、「ゲゲゲの妖怪楽園」というプチ・テーマパークを作って人口わずか3万6千人の町に年間120万人もの観光客を動員したりする、世間を騒がせることをやっては悦にいっている変な男です。
でもそれよりも、実は私生活が人を喰っている。超楽天家でプラス志向はいいのですが、面白い面白いと騒いでは周囲を巻き込むお騒がせな男なのであります。
例えば、大人が小学生の心に戻る「冒険小学校」という疑似学校を20年前につくりました。本気で自分が面白いと感じる遊びをやりたいがために、です。要は、子供心をもったまま大人になっちゃった人なんですよ。それが職業としてプランナーやプロデューサーという自分の特技を生かす天職を見つけてしまったので毎日おもしろおかしく暮らしているというワケです。
そんなボクが今年になって発見してしまったマイブームがあるので、今日はその話をいたしましょう。
2010年1月17日。「いいな」の日に、ボクは運命の人と出会います。と言っても残念ながら女性ではないのだけれど。どういう意味で運命の人かというと「メンター」という存在に出会ったワケです。「メンター」というのは自分の目標となるモデルの人です。ずっとそんな存在を探してきたけれど、ボクにとってメンターと思える人には今まで一度も出会ったことがなかったのです。ところがとうとう出会ってしまった。ボクが出会ったメンターはある自動車会社のG社長さんです。後から知ると知る人ぞ知る優秀な経営者さんということが解ってきました。とある講演会のメイン講師として登壇されたのが初めての出逢いです。ところがその人は開口一番、満面の笑顔でこう言ったのです。「私はエッチで変なおじさんです。」と。
真面目な講演会で講師が壇上から自分はエッチで変な男だと言い切ってしまう。びっくりしました。そんなこと言っていいの?と。
そして、ぐいぐい話に引き込まれました。講演を聞きながら、へぇっと驚き、凄いやと感動し、そしてあまりにもおかしくてゲラゲラ笑い、この人と友だちになりたい、と思うようになりました。講演終了後、すぐにご挨拶に行ったのですが、なぜか波長があったようで、その日のうちに一緒にお酒を飲みに行き意気投合してしまいます。しかもなんと4軒もはしごをして。
こんな素敵な人になりたい。「いいな」の日にそう決心しました。
「ボクはエッチで変な男です。」そう堂々と言える魅力ある男になろう。そう固く自分に誓ったのです。
さて、そうなるためにどうしたら良いか。そうなるための秘策をG社長から伝授していただきました。それは「ありがとう」という言葉をたくさん口に出して唱えるということなのです。えっ? たったそれだけのこと? そんなことが秘策なの? と思うでしょう。しかもたくさんとは、いったいどのくらいをもってたくさんというのでしょうか。
なんとG社長は2年間かけて200万回も唱えたというではありませんか。それはどうやって唱えたらそんなにいっぱい唱えることができるんですか? すると一日に1000回くらいを目標にしてやるといいよ、と唱え方も教えてくれました。
ボクは基本的に素直な性格なので、次ぎの日からさっそく「ありがとう」を唱え始めました。出会った日はお酒を飲み過ぎて「ありがとう」を唱える気力は残っていなかったのですから。でも、すぐ次ぎの日の「いいは」の日から少なくとも一日3000回。平均すると5000回は毎日唱えています。
そうしてるうちに、あることに気がつきます。
空を見ても歩いていて花を見ても、なんだか全てが美しくキラキラと輝いているように感じられるではありませんか。人に会うと自然に「ありがとう」という気持ちが湧いてきます。そう思える自分にも「ありがとう」と思うようになります。
何かトラブルに巻き込まれた時は「ありがとうございます。ありがとうございます。」とあえて声を大きくして唱えます。すると、怒っていた心が自然に溶けてなくなっていくのです。これは効きます。凄い秘策です。
とにかく毎日が楽しくなります。
そしてある時、こんなことに気がつきます。
リンガーハットという長崎ちゃんぽんのチェーン店で皿うどんを頼んだ時でした。手を合わせてお箸を持ち「ありがとうございます」と丁寧に言ってお辞儀をして食べてみたのです。すると、あら不思議。一つひとつの素材の味が鮮明に口の中に拡がっていくではありませんか。野菜の味の違い、麺のコシの変化。
いつしか「美味しいおいしい」と口に出しながら食べていました。一つひとつの味のハーモニーを楽しむために、ゆっくりと噛んで味わって食べるようになっていました。
昔から、食事はゆっくり良く噛んで時間をかけて食べなさい、ということはいろんなところで言われるし、知っていたのだけど、それができないでいました。イベント屋の習性で、早飯は当たり前になっており、ゆっくり食事ができない体質だったのです。ところが。「ありがとう」を言い出してから、感覚が鋭敏になり、チェーン店の食事がとびきりおいしい食事に感じられるようになったではありませんか。しかもゆっくり噛んで食べるので身体にも良い食事の取り方ができるようになったのです。
これは、まさに魔法です。お金もかかりません。低価格の食事であってもとびきりのグルメを堪能している気持ちになれるのです。
「ありがとう。」ぜひ、みなさんもやってみて下さい。
必ず毎日が楽しく幸せになりますから。
最後までつきあってくれて「ありがとう。」これからもおつきあいくださいね。
プロフィール
郷右近丸彦
(ごううこん まるひこ)
「人生冒険企画塾」塾長 (株)プラネックス 代表取締役 NPO法人サスティナビリティ・コミュニティー研究所 理事 主任研究員 主な仕事 25年の実績を持つプランナー、アドバイザー、開発プロデューサーとして多方面で活動中。 社会的に話題となったイベントや事業などで数々の伝説を残す。いつしか伝説を創る男と業界で言われるようになり、お騒がせな一挙手一投足が注目を浴びる。 難しい題材をエンターテイメント性のあるコンテンツとして作り直す企画に定評が高い。 主な専門領域は「まちみがき(まちおこし)」「キャラクターマーケティング」「講演・セミナー」。 「世の中を善循環社会にする」ことを旗印に次世代のキーマン100人を育成することをミッションと定め「人生冒険企画塾」を開塾。
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