まだ持ってないの?"エコバッグ"
先日、スーパーでレジに並んでいると、前のOLさんが「袋、結構です」と言って、買った品々をハンドバッグから取り出した“エコバッグ”に詰め始めました。それを肩にかけると周囲の人々が両手に“レジ袋”を提げトボトボ歩く中を、さっそうと帰って行きました。ん~、かっこいい。さっそく、昨今のエコバッグ事情を取材してみました。 LOHAS編集部 [2007.09.21]
昭和30年代の夕方の商店街を思い出してみてください。
自分の母親はもちろん友だちのお母さん、近所のおばさんも、決まってサンダル履きで買い物カゴを手にしていました。
八百屋、肉屋、豆腐屋、乾物屋、みんな近所にあって、ぐるっと回ると買い物カゴがいっぱいになる。ちょうど、一家の晩ご飯の材料が入る、絶妙な大きさ。あんな重宝する買い物カゴが姿を消したのはいつ頃からなのだろう。それに代わりつい最近まで老若男女、誰もが手にぶら下げていたのが“レジ袋”だ。
いまから、およそ30年前に登場したといわれるこのレジ袋は、その簡便性、耐久性によって、いまでは年間300億枚以上ものレジ袋が日本で使用、廃棄されている。赤ちゃんを除いた日本の人口で割ると、実に週5枚使っていることになる。
コンビニやスーパーだけではない。本屋屋で単行一冊、文房具屋で、消しゴムひとつ買ってもレジ袋に入れられてしまう。街を行き交う人を見ていると、レジ袋を持っていない人のほうが多いので? とさえ思うほどである。モデルのようなファッションでキメたおしゃれな女性も、仕立ての良いスーツを纏った紳士も。
カッコ悪い、とまでは言わないにしても、なんとなくそのミスマッチに違和感を持つ人は少なからずいたはずだ。
アンチレジ袋派が愛用するエコバッグはとは!?
市場カゴ
取っ手がチューブになっているので、持った感じも実にいい。 河岸の男衆だけで使うのはもったいない。 サイズ:W40×H24×D20 cm 価格:6,090円
Web関連の仕事をしている遠間弘香さん(東京都・目黒区在住)は、かれこれ10年近くレジ袋を使っていない。
「仕事を始めるようになってから、近所のスーパーは早くに閉店してしまうので、会社の帰りに買い物をして、それで電車に乗るようになったんです。そうすると、さすがにスーパーのレジ袋を提げて電車に乗っているのは恥ずかしい。それで紀伊国屋さんの布製の袋をバッグに入れて持ち歩き始めたんです」
以来、遠間さんはエコバッグ派。ナイロン製の小さく折りたためるものや布製のものまで、時々によって使い分けている。
「レジ袋って、カッコ悪いし、ゴミになるし、最近、温暖化現象がなにかと問題になっているし……。それに、いつだったか、浜に打ち上げられ鯨のお腹から大量のレジ袋が出てきたという記事が新聞に出ていました。その記事を読んだとき、カッコ悪いとかいいとかではなく、なんだか使うのが怖いような気がして」
いわゆるレジ袋は、一部のものを除きポリエチレンがその原材料となっている。ポリエチレンは、塩化ビニールのように塩素を含んでいないため、焼却してもダイオキシンや塩化水素などの有害物質を発生させず、水と二酸化に分解される、だから安全、と言われている。
コンビニの中には、その旨を印刷したレジ袋を使っているところもある。でも、前号の特集でお伝えしたとおり、二酸化炭素の排出量増加は、地球温暖化の直接的原因である。減らすにこしたことはない。また、遠間さんが言うように、海洋生物に与える危害も少なくない。そのため、現在世界中で50以上もの国が、その使用に何らかの制約を課している。遅ればせながら、ニッポンでも本年4月に「改正容器包装リサイクル法」が施行されている。
参考:3R改正容器包装リサイクル法
エコバッグ暦10年の遠間さんが、いまもっとも気に入っているとのが、河岸を行き交う御者の人たちが愛用する「市場カゴ」。築地界隈で、料理人やシェフが手に、または肩にかけているあのカゴだ。
「もちろん、ふだんは持ち歩きませんが、週末の買い物など、これを持って出かけるのが楽しくて。なんか、ワイルドな感じになって、活動的になるんですよ。そのせいか、ついつい、余計なモノまで買っちゃうんですけど。冗談はともかく、さすがプロの人たちが使う買い物カゴだけに、とても丈夫だし、カタがしっかりしているので、買い物に行かない時は、乾物類などの“収納庫”として使えるので、とっても気に入ってます。私の部屋に遊びに来た友達の中にも何人か買ったコがいて、マガジンラックなんかに使ったりしているそうです」
環境問題の観点から捉えられがちのエコバッグだが、近年、さまざまな企業が競っておしゃれな製品をリリースしていることもあり、着実にファッション的な観点からエコバッグは浸透しているようだ。
「ハンカチ持った?」と同じように「いい加減にレジ袋を持ち歩くのやめなさい」と、身だしなみとして誰もがエコバッグを手に提げる日もそう遠くないはずだ。
現代エコバッグ事情
スーザンベル
The New Shoppingbag
([S] 2,940円、[L] 3,780円)
15kgという耐久性が自慢。エコバッグというよりは、もうタウンバッグの定番。豊富なカラーバリエーションも魅力。
[S]W27xH55xD18 cm
ベネトン
ループエコバッグ(500円)
カラフルな色使いはさすが。マグネット付で普段は冷蔵庫などに貼り付けておける工夫もマル。
ルーショッパー
9322 RS PHOTO-C(2,310円)
多彩なデザインをラインナップ。日々の装いに合わせ、エコバッグを着替える、なんてのも楽しい。
ディーン&デルーカ
トートバックS(1,785円)
シンプルなフォルムでありながら、瓶やペットボトルなど重い荷物もへっちゃら。コットン100%の素材もいい。
紐の長さ36 cm
オリジナルエコバッグ
チームLOHASのデザイナーが、現在制作中のエコバッグです。
まだまだ検討段階です。そこで、弊社では読者のみなさんから形状のデザイン、使用素材、または機能的な部分のアイディアの募集を行います。応募要項等詳細はエコバッグプロジェクトまでお問い合わせください。
お問い合わせはこちら
(ロハスサン オリジナルエコバッグ制作中)
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買い物かごに合うサイズのエコバックが欲しいです。
投稿者:にょっき
2007年09月21日 16:51
にょっきさん、こんばんは。
先にお知らせしたとおり、lohas.co.jpではエコバックの製作を進めています。
現在、デザインを練り込み中です。もしよろしかったら、にょっきさんの「買い物かごに合うサイズ」という部分を具体的に教えてくださいませんか? ここに再度投稿していただくか、またはエコバッグプロジェクトまでお便りください。お待ちしております。
エコバッグプロジェクトの [ お問い合わせはこちら ]
投稿者:LOHAS編集部
2007年09月21日 22:38
エコバックの使い方ですが、会計時にお店の人がかごからかごへ移す際に使いたいです。
POSを通ったあとの商品をいれるかごの中にエコバックをセットして置くという使い方です。
なので、サイズはスーパーにあるかごの内側と同じサイズ、です。
伝わりましたでしょうか?
投稿者:にょっき
2007年10月12日 11:48
にょっきさん、コメントありがとうございます。
よーく、わかります。そのまま持ち帰れば手間なしですもんね。
そのアイディア、いただきです。デザイナーにしかと伝えますね。
投稿者:LOHAS編集部
2007年10月15日 11:27
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